第8回スクラムプロダクトオーナー勉強会

第8回スクラムプロダクトオーナー勉強会


参加してきました。
第4回に参加したあと、ちょっと出れてなかったのですが、今回単発での川口さんの仕様化のワークショップということもあり当日申し込みで参加することに。
ワークショップ中心なので、メモはなく記憶を頼りに書きます。

すでにshio2006さんがレポート書かれてますね。


まず昨年参加した時とは場所が変更し、竹芝から西新宿になりました。
自分としては会社から近くなったので参加しやすくなったのだけど、1名竹芝に行ってしまっている人がいました。(無事、途中参加できましたが)


まずはNHKのプロフェッショナルの動画を見ました。
山田日登志さん(トヨタ生産方式大野耐一さんのお弟子さんとのこと)の回で、工場のムダをなくして、沢山の赤字工場を黒字化してきた方なのですが、そのやり方を取り上げていました。
(ちなみにプロフェッショナルは、この前録画してあったGoogleの及川さんの回を見て、これもすごく沢山の示唆に満ちているなと思った。)


スタジオで一般的な工場の配置図の例について、工場のムダを指摘していましたが、具体的には

  • 荷物が置いてあるところから、作業する場所まで荷物を移動する
    • →そもそも近いところに置いとけ
  • 材料を機械にて加工して、処理が終わるのを監視&加工済仕掛品をラインに流す人を貼りつけている
    • →機械がやってるんだから常に監視する必要はない。ラインの近くで加工すればその人いらないかも
  • ラインから仕掛品をライン脇の作業台似とって作業し、作業後ラインに戻す
    • →体の向きを変えないで、ラインの上に作業台を作り、そこで作業できるようにすれば作業時間短縮できる
    • 1個の作業の短縮時間は少なくても積み上げれば大きい。(映像の例では2%程度は改善できるとのことでした)
  • ラインの終わりから、トラックに積むため台車で運搬している
    • →ラインの終わりをトラックに積む場所の近くにすれば運搬しなくて良い
  • トラックに積むための完成品がトラックの近くに沢山置かれている。
    • →実際にその日に積むトラック毎に仕分けしておいておけば効率的。
    • また、その日に積まない分は不要


といったものをあげていました。


こんな感じで、システム開発の日常の業務にもいろんなムダがあるんだろうなー、とか思いながら見てました。
システム開発の世界で、山田さんみたいな存在はいるのだろうか?
まさに川口さんみたいなアジャイルコーチ的な方かな?もしくは各ベンダーの精鋭の火消し部隊?


そして最終的には指示待ちではなく自己組織型のチームにするというところがまさにアジャイルと同じだなと思いました。


その後、川口さんから、じゃあシステム開発の一般的な工程の流れにおいて、無駄はあるだろうか?ということで挙手で意見を募りました。

  • 詳細設計書はいるの? 使われないことが多いし誰のためのドキュメントなの?
    • 目的がよくわからないドキュメントができてしまうことも
  • 上の人のレビュー待ちで作業が滞ることがある。
    • 責任所在明確化としての上の人の承認行為と、2人で不備をなくすためのチェックと2つの目的をこのレビューでやっているのでは?との指摘。後者は上の人のレビューでなくてもよい?
  • 大量のレポーティング
    • レポーティング自体は、価値を生み出さない
  • ちゃぶ台返し>ユーザテストの時に、これ違うんだけどといって手戻りになる。
    • 早めの段階からユーザに関わってもらえればい。例えばちゃぶ台返されても2週間分の手戻りとなるように。
  • 企画、設計、開発、テスト、QA、デプロイなど、各工程が別々の人で行われている。いちいち説明しなければいけない。
    • 同じ人がやればいいのでは?セル生産方式はラインをU字型にして、1人、あるいは1つのチームで複数作業をできるようにした。


といった話が出ました。
自分からは割と直面してる課題として「お客様の中で仕様がなかなか決まらない(全国の各拠点で使用するシステムだが、各拠点で運用が統一できない)」というのがあったんだけど時間的にそろそろ次に行きそうなタイミングだったので挙手は控えました。


ここで川口さんより、ドキュメントには「コミュニケーション」、「記憶」という2つの目的があるのだけど、スクラムではどちらかの目的のためにドキュメントを使用しません。それはどちら?という問がありました。
挙手してみると、「コミュニケーション」が自分を含め2名で「記憶」が大多数。
答えはコミュニケーションのためにはドキュメントは使用しないということでした。
1つのチームで全部やってしまえば、次工程への作業指示のための資料はたしかにいらないですよね。
ただ、記憶のためにはドキュメント残す(プロダクトバックログなど)んだけどそこはいろいろちゃんとやらないといけないので大変とのこと。


その後にワークショップ。
内容は、4人1チームで、ある絵描提示され、2人がその絵を文章で表現し、残りの2人がその文章から絵を再現する、というもの。
2回行い、1回目よりも2回目のほうが複雑な絵になってました。


自分は、1回目は絵かき担当、2回目は仕様の文章書き担当になりました。
1回目に絵を描く時には、

  • 指示が小出しで待ち時間が多かった
  • 指示に不整合な内容があり戸惑った
  • 位置、形、大きさなど複数の解釈ができるようなものがあり、仕様を書く人との認識がずれてしまった

という課題がありました。


また1回目の反省として、他チームでまず概要を説明されたのがすごくわかりやすかったという話が出て、それはそのとおりだなと思い2回目に生かしました。


2回目は、まず仕様を書く2人のうち相方の人が全体の概要を書いて、あとは個別に手分けして仕様を書くという方式出やろうということに。
そのやり方は、絵かき担当の人からもわかりやすかったとのこと。これはOK。
ただ、仕様チームの2人の間(概要の仕様と、自分の個別仕様)で表現が共通できていなかったり、個別の指示で大きさの指示が漏れていたり、指示が不整合な内容となっていたりとイマイチな結果に。
(そしてKPTの写真はまた撮り忘れた。。。)
しかしうちのチーム以外、他のチームの絵が見事でした。みんなすごいなぁ。
もっとが鍛錬必要だなあ。


ワークショプが終わって簡単なまとめがあり終了。
前回参加時は懇親会も出ましたが、今回は家都合もあり本編のみで切り上げました。
その後新宿まで、横浜方面に帰る参加者の人と感想を話しながら歩いて京王線で帰宅しました。


普段当たり前のように作業していることで、無駄なことってたくさんあるんだろうな。
でもなかなか気づかないんだろうな。


今回もいろいろな気づきがあり、考えさせられる良い勉強会でした。
講師の@kawagutiさん、主催の@fullvirtueさん、参加者の皆さん、どうもありがとうございました!